経済ってこういうことだったのか

最近、佐藤雅彦氏と竹中平蔵氏の出している『経済ってそういうことだったのか会議』を読んでいます。
今までの経済のイメージが反転するくらいにわかりやすく経済が理解できます。
経済=エコノミクスというのは、
もともとギリシャ語でオイコノミコスというコトバが発端であり、
それは「共同体のあり方」という意味があるらしく、
経済はお金のためだと思っていたのが、
共同体=コミュニケーションのあり方であるということと結びつけると(たぶん意識はしていませんでしたが、コミュニケーションと経済の関係は
頭の隅にありました。)、
中沢新一氏の三位一体モデルにも当てはまりますし、
お金は多数の人たちの信用でなりたっているということも踏まえると、
お金のとらえかたが変わってきます。

コンペティティブという、
競争的なというコトバと、
コンピタントという、
有能なというコトバがあります。
前者は、
競争でほんの一歩くらい抜け出しているっていうイメージで、
後者は、
コトバは前者と似ていますが全然違っており、
何が起こってもやっていけるような力のことで、
それは競争のための競争ではなく、
小さく一歩一歩づつのちょっと抜け出している感じの競争では、
イノベーションは生まれずに、
競争のためだけの、
その場しのぎの解決にしかできなくて、
有能なことは生まれないということです。

自分がある職場でこれ以上は大きな成長がないな・・・ということに気づくか気づかないかというのが、
コンペティティブとコンピタントの差を生み出すのかもしれません。
自分の成長が理解できるかできないかというのは、
自分がありきであり、
まわりを見失っていないということがいえます。
ただ、自分にだけに向かいすぎると、
今度は独りよがりになります。
何十歩も前に進みたいと理解したなら、
そこから進まないと、
それはそれで独りよがりになります。
自分がそれの状態なのですが・・・苦笑

できない上司が自分の持ち場を守るためだけに、
依存しているなんていうことをよく聴きます。
それがそれで成り立つということもありますが、
できる部下になにもしないで愚痴っているというのは、
会社のモチベーションも下げてしまうだけです。
理のかなった競争があるかないか?
それがイノベーションの大きな一歩になるのだと思いました。

まわりよりお金を稼ぎたいというので、
アドバタイジング(企業理念)はゆらゆらとゆらいでいき、
小手先の目の先のセールスをあげて、
それは流行りにのったりしたり、
マイナーチェンジだけでとどまっては、
その場をしのいでいるという状況では、
イノベーションも会社の存続さえもが危うくなります。

恋愛に置き換えると、
最初は意気込んでいて新鮮な感じなのが、
マンネリになり、
ちょっとした上がり下がりなことだけになり、
そのまま自然消滅みたいな・・・・?笑

経済は奥が深いです。